不在の花 個展 

「ひとの視覚はあいまいで、不確か。花を見るとき、ひとは無意識にそこから醜さを除外したり、あるいは逆に、醜悪さに目をとられるあまり美しい色彩を見落とす。いつでも視覚からこぼれる部分がある。わたしたちの視線は、ところどころピースが欠けたパズルのようにして、この世界を映し出す。注視し、見落とし、消去しながら。見えるもの。見えないもの。ことによると、わたしたちひとりひとりもまた、そうした花々のようにして、存在したり、不在を強いられたりしながら、こうしてたたずんでいるのではないだろうか。」

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